松阪牛や神戸牛のルーツは石垣牛?ブランド和牛の原点に迫る!

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「松阪牛」や「神戸牛」といえば、日本を代表する高級ブランド牛。
実はそのルーツが、沖縄・石垣島で育てられた仔牛(素牛)にあることをご存じでしょうか?

石垣牛がブランド和牛の“原点”とされる理由や、なぜあまり知られていないのかについてご紹介します。


松阪牛や神戸牛の素牛は石垣島から?

松阪牛や神戸牛の生産者は、石垣島で生まれた黒毛和種の仔牛を仕入れ、各地で肥育しています。
そして、育てられた土地の名前がブランド名として付けられるため、石垣島で生まれた牛が「松阪牛」や「神戸牛」になることもあるのです。

例:石垣島で生まれた仔牛 → 三重県で育てられる → 松阪牛として出荷

石垣牛とは?地元で育てられた“幻の和牛”

石垣牛とは、八重山郡内で生まれ、20か月以上地元で肥育された黒毛和種のこと。
日本食肉格付協会の等級基準に基づき、A4・A5ランクの高品質な肉質を誇ります。

しかし、流通量が非常に少なく、ほとんどが地元で消費されるため、沖縄本島でもなかなかお目にかかれない“幻の牛肉”とも言われています。

なぜ石垣牛はあまり知られていないの?

  1. 流通量が少ない
    石垣牛は地元での消費が中心で、県外への出荷が限られているため、知名度が広がりにくいのが現状です。
  2. ブランド戦略の違い
    松阪牛や神戸牛は、流通・販売・PR体制が全国規模で整っているのに対し、石垣牛は地産地消を重視しているため、ブランドとしての露出が少ない傾向にあります。
  3. 「但馬牛」が素牛の主流に?
    現在では、神戸牛や松阪牛の素牛として兵庫県の但馬牛が使われることも多く、石垣牛が必ずしも主流ではないという点もあります。

石垣牛はブランド和牛の“隠れた立役者”

石垣牛は、松阪牛や神戸牛の素牛としても活躍してきた歴史ある和牛
その品質の高さは折り紙付きですが、地元中心の流通と控えめなPR戦略により、あまり知られていないのが現状です。

とはいえ、石垣島を訪れた際には、ぜひ現地で味わってみたい一品
“ブランド牛の原点”を知ることで、またひとつ沖縄の魅力が深まりますね。